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株主・投資家の皆様へ INVESTORS

 このたび、代表取締役社長CEOに就任いたしました大島克俊です。就任にあたり、株主の皆様に謹んでご挨拶を申し上げます。当社グループは、これまで業界特性に対応した広告会社として、クライアント企業の業績発展を支援する活動を続けてまいりました。今後も企業理念を軸に、当社グループの持続的成長の実現に向けて、堅実に、着実に、強い組織を築いていきたいと考えております。また、経営環境の急速な変化に適応すべく、これまで以上に変革に挑戦し続け、様々な戦略課題に取り組んでまいります。株主の皆様におかれましては、引き続きご支援・ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

2024年3月期連結会計年度のご報告

 当連結会計年度における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、景気は緩やかな持ち直しの動きがみられるものの、エネルギーや原材料価格の高騰による消費者物価の上昇もあり、依然として先行きは不透明な状況にあります。
 当社グループの主要顧客であるパチンコホール業界においては、2022年11月より導入された次世代パチスロ機において、2023年4月に注目機種が導入されたこともあり、業界活性化への期待が高まる傾向にありました。
 パチンコホール広告市場においては、次世代機導入による需要に加え、2023年1月に警察庁より公表された「ぱちんこ営業における広告及び宣伝の取扱いについて」の通達によって、各都道府県においてパチンコホールの広告規制見直しの動きがあったこと等もあり、広告需要の回復が期待されたものの、次世代機導入に必要な投資資金確保のため、広告費支出は抑制傾向が続きました。さらに、2023年10月より施行されたステルスマーケティング規制等により、多くのパチンコホールがインフルエンサー等を活用したインターネット広告を見合わせたことから、同需要は急減しました。
 一方で、パチンコホール以外の広告分野については、フィットネス施設や住宅関連広告分野をはじめ、広告需要は増加基調にあります。
 こうした環境下で、当社グループでは主力の広告事業において、パチンコホール広告分野の最大化に努めました。さらには、パチンコホール以外の顧客開拓、取引深耕を推進し、収益の底上げに向けた取り組みを進めてまいりました。
 これらの取り組みの結果、当連結会計年度の売上高は7,419百万円(前年同期比1.7%減)と微減にとどまったものの、マージンの高いインフルエンサー広告の受注が激減した影響により、売上総利益は2,192百万円(同3.7%減)と減少しました。また、人員の増加や、昨今のインフレに対応するための賃上げ実施等、人的資本への投資の結果、販売費及び一般管理費が67百万円増加したことから、営業利益は249百万円(同38.0%減)、経常利益は262百万円(同37.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、繰延税金資産の取り崩しの影響もあったことから、125百万円(同66.0%減)と大変厳しい結果となりました。
 以上の経営成績をふまえ、期末配当金は9円とし、当中間配当(9円)と合わせた1株当たり年間配当金は18円とさせていただきました。

事業部門別概況のご報告

広告事業

 当連結会計年度におけるパチンコホール広告市場は、2023年4月に次世代パチスロ機の注目機種が導入されたこともあり、一時的に盛り上がりを見せたものの、5月以降の新台入替需要は一旦落ち着きました。次世代パチンコ機についても市場における評価は未だ不透明であり、広告需要への影響は限定的でした。また、一部顧客においては、次世代機への継続的な設備投資に向けた資金確保のため、広告費抑制に努める動きもありました。さらには、成長を期待していたインターネット広告において、2023年10月よりマージンの高いインフルエンサー広告の受注が急減した影響は大きかったことから、当期の開始時点において期待していた、パチンコホール広告分野での業績の反転と成長軌道への回帰に向けたシナリオからは大きく後退する結果となりました。
 一方、パチンコホール広告以外の分野の広告市場においては、主力のフィットネス施設や住宅関連分野の広告需要は、引き続き堅調に推移しました。
 こうした環境下において、当社グループでは、主力のパチンコホール広告分野のほか、広告需要の伸びが期待されるセクターにおける顧客開拓を積極的に推進いたしました。
 その結果、売上高は7,342百万円(前年同期比1.9%減)、セグメント利益はマージンの高いインターネット広告の成長鈍化の影響と、販売費及び一般管理費の増加の影響により、504百万円(同20.3%減)となりました。

不動産事業

 当連結会計年度においては、連結子会社㈱ランドサポートが所有する千葉県柏市の土地の賃貸収益のほか、パチンコホール跡地の売買仲介等に伴う手数料収益17百万円の計上がありました。
 その結果、売上高は69百万円(前年同期比30.6%増)、セグメント利益は30百万円(同36.0%増)となりました。

その他

 当連結会計年度においては、キャンピングカーレンタル事業等による、売上高は7百万円(前年同期比23.4%減)、セグメント損失は5百万円(前年同期は1百万円の損失)となりました。

中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、主力のパチンコホール広告分野において、広告サービスの付加価値と生産性の向上を不断に追求し、厳しい環境下においても最大限の収益を確保していくと同時に、特定業種への依存度が高い現状を改善し収益の多様化を実現させるため、常に新たな事業機会を模索し、積極的な事業開発に取り組むことにより、グループの持続的な成長を実現していきたいと考えております。
 持続的な成長を実現するため取り組むべき戦略課題のうち、主なものは以下のとおりです。

  1. ・パチンコホール広告以外の分野における市場開拓
  2. ・集客施設におけるデジタルメディアの市場浸透
  3. ・事業領域の拡大

 株主・投資家の皆様に対しましては、積極的かつタイムリーな情報の開示を行い、業績に応じた利益還元を方針として、企業価値の最大化に努めてまいります。
 今後ともご支援、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

以上