株主・投資家の皆様へ INVESTORS
株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼を申し上げます。ここに、2025年3月期連結会計年度のご報告を申し上げます。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、景気は緩やかな持ち直しの動きが見られるものの、継続する物価上昇や米国の関税政策による影響の懸念などもあり、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループの主要顧客であるパチンコホール業界においては、次世代機であるスマート遊技機の普及に加え、パチンコ機の「ラッキートリガー」やスロット機の「ボーナストリガー」など、新たな遊技性を備えた機械の登場により、業界活性化への期待が高まっております。
パチンコホール広告市場においては、2023年10月より一部のインターネット広告需要が急減するなど、広告需要は低迷いたしました。その後2024年2月にパチンコ業界4団体から「広告宣伝ガイドライン第二版」が発出され、ガイドラインに則った広告や集客に貢献するサービスの開発、販売が可能となったことなどにより、広告需要は緩やかながら回復の兆しが見られます。
パチンコホール以外の広告分野については、主力のフィットネス施設や住宅関連広告分野をはじめ、広告需要は引き続き増加基調にあります。
こうした環境下で、当社グループでは、主力のパチンコホール広告分野において、急減したインターネット広告の回復に努めました。パチンコ以外の広告分野においては、広告需要の伸びが期待されるセクターにおける顧客開拓を積極的に推進いたしました。
これらの取り組みが奏功し、当連結会計年度の売上高は7,679百万円(前年同期比3.5%増)、売上総利益は2,420百万円(同10.4%増)、営業利益は418百万円(同68.0%増)、経常利益は416百万円(同58.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、358百万円(同184.9%増)となりました。
以上の経営成績をふまえ、期末配当金は10円とし、当中間配当(10円)と合わせた1株当たり年間配当金は20円とさせていただきました。
事業部門別概況のご報告
広告事業
当連結会計年度におけるパチンコホール広告市場は、スマート遊技機の普及や新機能搭載機の登場もあり、盛り上がりを見せているものの、設備投資資金確保のため、広告費への支出は引き続き低調に推移しております。一方で、2024年2月にパチンコ業界4団体から「広告宣伝ガイドライン第二版」が発出されたことにより、これまで曖昧であった広告手法や集客支援サービスについて、実施可能な範囲が明確化されたこともあり、2023年10月以降急減したインターネット広告は回復基調にあります。
こうした環境下において、当社グループでは、主力のパチンコホール広告分野において、ガイドラインに則った集客に貢献する広告、サービスの開発と販売に注力いたしました。さらには、第3四半期よりDSP広告などのマージンの高いサービスの拡販に注力し、売上総利益率の改善を図りました。これらのサービスは市場に浸透しつつあり、継続的な受注に繋がっております。一方で、取扱高の大きい折込広告をはじめとする紙媒体広告の需要は、引き続き減少しております。
パチンコホール以外の広告分野においては、主力のフィットネス施設や住宅関連広告分野のほか、買取業界や学習塾業界の顧客開拓を推進し、収益の底上げに向けた取り組みを進めてまいりました。
その結果、売上高は7,619百万円(前年同期比3.8%増)、セグメント利益は695百万円(同37.9%増)となりました。
不動産事業
当連結会計年度においては、連結子会社㈱ランドサポートが所有する千葉県柏市の土地の賃貸収益のほか、賃貸仲介物件などに伴う手数料収益4百万円の計上がありました。
その結果、売上高は56百万円(前年同期比18.4%減)、セグメント利益は19百万円(同34.1%減)となりました。
その他
当連結会計年度においては、連結子会社が運営するキャンピングカーレンタル事業などによる、売上高は3百万円(前年同期比52.1%減)、セグメント損失は1百万円(前年同期は5百万円の損失)となりました。
なお、調査研究のためのテスト事業であったキャンピングカーレンタル事業及びストレージ事業は、第2四半期連結会計期間をもって終了いたしました。
中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、主力のパチンコホール広告分野において、広告サービスの付加価値と生産性の向上を不断に追求し、厳しい環境下においても最大限の収益を確保していくと同時に、特定業種への依存度が高い現状を改善し収益の多様化を実現させるため、常に新たな事業機会を模索し、積極的な事業開発に取り組むことにより、グループの持続的な成長を実現していきたいと考えております。
持続的な成長を実現するため取り組むべき戦略課題のうち、主なものは以下のとおりです。
- ・パチンコホール広告以外の分野における市場開拓
- ・集客施設におけるデジタルメディアの市場浸透
- ・事業領域の拡大
株主・投資家の皆様に対しましては、積極的かつタイムリーな情報の開示を行い、業績に応じた利益還元を方針として、企業価値の最大化に努めてまいります。
今後ともご支援、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
以上